『ロケの風景』その17
あけましておめでとうございます。“草野球チーム・自営隊々長”こと“隊長”です。
さていよいよ撮影が始まります。
(前振りだけで年を越すとは思いませんでした・・・とほほ)
「本番の時は絶対メガネを外して下さいね」と“若きTV屋職人のスタッフ”さん言われていましたから、いよいよって感じの時にメガネを預かってもらおうと思い彼を探しました。たぶん「あのオッサンちゃんとメガネ外してるかな?」と心配してるでしょうから・・・。
「あ、いたいた」と私が駆け寄って行くと彼は笑顔で『つい先ほど取り上げた“中折れ帽子”』を差し出しました。
本当は彼を安心させる為にメガネを預けに行ったのに「あ、帽子が邪魔になりますよね?メガネと一緒にあっち(撮影の邪魔にならない所)に置いておきます」と言っちゃいました。
彼は笑顔で「スミマセン。こんなの持ってると仕事にならなくって・・・」
確かにその通りです。スミマセンでした。m(_ _)m ヒラニーヒラニー
メガネを外して『ソフトフォーカスがかかった視界』になったら、あとは演技に集中するだけです。と言っても歩くだけですが・・・。
数回そこらを歩いたり戻ったりしました。今となってはカメラリハーサルが何回で、本番が何回だったかすら記憶がありません。って言うかどこかにその境目があったハズなんですけど・・・。「スタート!」って誰か言ったかなぁ・・・。何と言ってもカメラが川の向こう岸ですから、スタッフの方の言われるがままにアッチに行ったりコッチに来たりしてるうちに終わっちゃったような気がします。
エキストラの撮影なんてこんなモンでしょう。ホントに短い数秒のシーンを何度もやり直して・・・。
終わってしまうと何か物足りない・・・と言うか、皆さんこんなモンなんでしょうねぇ・・・。
放送される時にはきっと5秒もかからないシーンで、おまけに“友和”さんとすれ違っていますから(カメラは私と離れていく“友和”さんを追うでしょうから)実質1~2秒かな・・・とか考えながら自分たちの荷物をかかえて「もう帰ってもイイよ」の声がかかるのを待っていました。
すると突然「エキストラの方、おみえになりますか?」とお呼びがかかりました。
もうお察しの付いた方もおみえになるでしょうが、自分がド素人である事を思い知らされた瞬間でした。